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【思春期のママはつらいよ。300字日記vol.20】決戦は火曜日


 

キャプテンの子(背番号7)の立位体前屈みたいな深すぎるお辞儀が胸キュンポイント。

 

 

でっかいなーこの間まで鉄道少年だったのに。

 

 

土日は、中3男子のサッカー部の応援で潰れる。

負ければ引退の緊張感の中、勝ちあがって掴んだ区の優勝。

そういう顔して泣くんだ、と知らない男の人を見るように息子を眺めていた。

と、次の瞬間息子の親友の子に抱きしめられる。

汗臭さと、喜びを直球でぶつけてくれる青さに全てを持っていかれた。

 

火曜日は、塾前戦争でヘトヘト。

部活のメニューが厳しく、苦手意識のある数学の日だ。

一緒に通っていた親友が「引退前はクラス落としてサッカーに集中したい」といなくなってから、抜け殻のようになった。

 

「そろそろいけば?」私の一言が引き金を引いた。

 

「僕だって、夢もやりたいこともあるんだ!

勉強ばっかりしてられるか!

僕だって試合に出たい、引退前なんだからもっとサッカーやりたいんだよ!」と泣かれる。

 

「どうしたいの?」

「部活を早退きしたくない。」「しなくていいよ。」

「練習がきつくて宿題できない。」「引退まで宿題最小限にしてくれるよう頼んでみるよ。」

そうこうしてるうちに、ダイニングテーブル叩いて、「いつママがあなたのやりたいことを邪魔するようなことをしたよ!いつも味方でしょ!バカにすんじゃないわよっ」と私も泣いた。

黙ってご飯を食べ、塾に出かける扉の音だけ聞いて、携帯に入塾を知らせるメールが届くまでは生きている心地もしない。

手もジンジン痛い。

 

あと、何回これ繰り返すんだろ。

いつか思い出になるってこと、私は知っている。

でも彼は目の前のことでいっぱいいっぱいなんです。

思い出になるようなほど歳を重ねていないから。

火曜日お茶のお稽古があってほんとよかった。

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