各種ガン検診に行く機会が増えた。際どい箇所は女性にお願いしたいけれど、近隣の女医さん病院の受付は、ママ友のバイト先としても人気だ。プライベートダダ漏れか、恥ずかしさをヨシとするか、心に従って選択する。
子どもは好きだが、二度と妊婦になりたくない。お腹を撫でられることを拒否する選択の余地がないからだ。膨らんだお腹はユーモラスだし、「生命の神秘」的なオブラートに包まれて、尋ねられても断ると変な雰囲気にさえなる。
妊婦健診の度、お腹の子の為に股を開いて、痛みとともに母親になる。そうやってある種の鈍感さを備えていく。シテやられた感あるけれど、鈍感力はいつか迎える人生の終わりには必須能力なのかもしれない。