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日本では11軒のみ!ルレ・エ・シャトー加盟の「強羅花壇」に泊まってみた

 

温泉旅館「強羅花壇」は、厳格な審査をクリアしたホテルとレストランのみが加盟できる「ルレ・エ・シャトー(Relais et Châteaux)」加盟店。「ルレ・エ・シャトー」は、もともとオーベルジュから始まった組織であるため料理の質も重視しており、ミシュランと並んで美味しい料理が堪能できる旅館やオーベルジュを探す手がかりにもなります。現在日本の宿泊施設では11軒のみ加盟が許されています。

箱根登山鉄道の終点「強羅駅」手前の右側、線路向こうにハーフティンバーが印象的な洋館が見えますよね?あちらの建物は、旧宮家の別邸として昭和5年に建てられたもの。現在はアール・デコのインテリアで懐石料理を楽しめるレストラン「花壇」となっています。

 懐石料理「花壇」と温泉旅館「強羅花壇」は中で繋がっており、「日帰りプラン」でランチと貸切露天風呂の提供もあるそうです

奥の洋館が懐石料理「花壇」。手前の山門をくぐると「強羅花壇」へと続く石畳がのびています。

強羅花壇の入り口 石畳の和風のアプローチ

控えめなエントランス。左手には「ルレ・エ・シャトー」の看板が

 

美味しいお料理と露天風呂を日本間のお部屋で楽しむ「安心・安全」な寛ぎの時間

強羅花壇のお料理とおもてなし、とても素晴らしかったです。見た目も美しく、薄すぎない丁寧な味付け。仲居さんが程よい頃合いで運んできてくださいます。お茶を習っている身としては、締め切った襖の向こうでどのようにしてタイミングを見計らうのか教えてもらいたいくらい(笑)、「いい頃合いで」控えめに且つ流れるようにお世話してくださいます。

特に感動したのは「八寸」の楽しい盛り付け!木の葉に見え隠れするように美味しい秋の実りが並べられワクワクしました。他にも蟹みそも入った蟹真丈と松茸の香り高い椀ものや、蓋をあけるとふんわりとゆずが香る焚合など、五感のすべてが満たされる記憶に残るお料理でした。量も多すぎなくてデザートまで楽しめました。

色とりどりの秋のお料理 八寸

菊花辛子浸し 栗渋皮煮 鴨棒寿司 花茗荷 秋刀魚焼き浸し等々

薄葛仕立て 蟹真丈 松茸 のお椀

到着してすぐに出されたお煎茶と「ちもと」の「葛かけ栗きんとん」♡

コロナ禍で大浴場というのもちょっと怖かったので、露天風呂が付いているお部屋に宿泊しました。チェックアウトぎりぎりまでメイクもせずに何度も温泉に入ったり畳で寝転んだり置いてある雑誌を読んだり…子どもがいなくて何もしなくていい温泉なんて10年以上ぶりの開放感に静かに喜びが湧き上がってきました。

 

源泉掛け流し 足し水ができるので好きな温度に調整できゆっくりと浸かっていられました.

開放感のあるモダンなロビー、段差を生かした山々の景色が美しい

エントランスを入ったロビー階から段差を生かして下の方に客間が広がります。ロビー階から少し下がったところに、いわゆる「強羅花壇」らしい各種施設につながる開放感のある廊下がありました。

ロビーの待合ソファセットはマルニさんのトラディショナルとお見受けしました。

ロビーの明朝の椅子

プール(時間予約制・水着レンタルあり)とジムにつながるエレベーターが右手に。その奥の廊下を右に曲がると大浴場。 左手にはラウンジがあります。

施設内は浴衣で移動可能です。せっかくなので大浴場にも行きました。様々なトリートメントが施されるSPAは、懐石料理「花壇」側の廊下の途中から入れる離れで受けることができます。

 

ロビーを挟んで大浴場と反対側に伸びる廊下から見えるspa施設もいい感じです。

実は、IDEE時代に初めて受けた大型物件がここ「強羅花壇」だったので最初は家具ばかり見ていました。結論としては、ロビーの明朝の椅子がもしかしたらかつて南青山本店にあったIDEEpacificのものかも?!というくらいで見当たらなかったのですが(笑)そんなことはきかっけにすぎず、本当に贅沢な時間を過ごすことができ、またそれを心から楽しむ自分を発見しました。

子どもが育ち「人生の秋」を感じる今日この頃ですが、もしかしたらここから始まる「大人の時間の過ごし方」があるのかもしれません←今はよくわかりませんが…

「強羅花壇」は毎月献立を帰るそうなので、また違う季節に泊まりに行きたいなと考えています。

台風前の不穏な空模様の箱根の山々
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