インテリアエディターDの「大人のための家具選び」vol.2
【身長156cmのインテリア】ジオ・ポンティの名作ソファー「D156.3」でお昼寝を
身長156cmのインテリアエディターが「大人のための家具選び」をレポートする連載。第2回のアイテムは、ひとりがけソファーです。
ひとりがけソファーは、空間の主役になり、豊かな時間を演出してくれます。ライフスタイルの変化にも柔軟に対応できるので、長く大切にできるものを選びたいですよね。
座ったときの心地よさ、立ち上がりやすさの両方を満たすというのが大前提。また、リラックスして座ったときの姿が美しく見えることも重要です。
今回は、美しいフレームと、編み上げブーツのような背面のベルトが印象的なモルテーニのジオ・ポンティデザイン『D.156.3』(¥999,000〜)をご紹介します。
自邸で家族や親しい友人と過ごす時間を「地上で最上の幸福」と称した、ドムス初代編集長でもあったジオ・ポンティ。彼の見た景色の一部になれるような、忠実に復刻された美しい仕上げの名品に迫ります。
時を超えて復刻された、イタリアモダンを代表する豊かなデザイン
編集者の目で観察し、空間を一枚のキャンバスに見立てて風景を構成するジオ・ポンティ
まるで家具をモチーフにしたグラフィック作品のような写真ですよね?
キルティングされたクッションが、優美ながらもどことなくシャープな木製フレームに収まっている、モダンともクラッシックとも表現しきれない椅子。
デザインしたのは、「イタリア建築・デザインの父」として高く評価されている巨匠、ジオ・ポンティ。1928年に建築雑誌の先駆けである『ドムス』誌を創刊したことでも有名です。
建築家、デザイナーという範疇を超えた仕事を残した彼は、装飾を愛したモダニストとも表現されます。写真で観察したうえで家具を配置しなおし、余分な壁の余白を埋めることもありました。
「自分の生活をつくることは、地上で最上の幸福」
「D.156.3」の洗練された優美なフレームワークは、平日の帰宅してから寝るまでの時間を、胸踊るものに演出してくれます。
自邸で家族と過ごしたり、友人たちを招くことを愛した彼は、家具に座ってくつろぐ皆の姿を眺めて楽しんでいたのではないでしょうか?
休日の昼下がりにうたた寝をしてしまっても、きっと素敵な日常の風景の中にいられるはず。
モルテーニは、世界最高峰の技術をベースに、先進性にあふれたデザインを発表し続けるブランド
Molteni&C(モルテーニ)は、1934年にイタリアで創業された総合家具ブランドです。
システム収納やキッチン・オフィス家具で培った世界最高峰の技術をベースに、先進性にあふれたデザイン、ダイナミックさと精巧さを兼ね備えたハイエンドなインテリアを提案しています。
モルテーニは毎年売上の5%を開発費にあて、常に技術革新を続ける企業である一方で、80年を超えるリーディングカンパニーの使命として、未来に繋ぐべき過去の名作を自社の技術を駆使して蘇らせる「ヘリテージコレクション」にも力を入れています。EU諸国でも最大規模の生産量を誇り、世界80か国に輸出、主要都市40店舗のフラッグショップをもつ為、市場での適正価格を実現し、アフターケアも国を超えて対応できるメリットがあります。
モルテーニによる、原作の緻密な調査・分析に基づいて復刻された「D.156.3」
80周年記念として2015年に「80! Molteni&C」と題した展覧会をミラノ近代美術館で開催。時期を同じくして過去の名作を次世代に繋ぐための活動を開始し、2012年からは、ジオポンティアーカイブと契約し、ジオ・ポンティが’20年代~’70年代までにデザインした家具の復刻をしてきました。本社にモルテーニミュージアムを開設し、常設展示を行っています。
1956年にニューヨークにある家具店のショールーム展示用に製作された「D.156.3」。その普遍的なデザインは色あせることなく、今日の私たちにも豊かさを感じさせてくれます。
フレームは艶やかなブラックグロッシー仕上げ、またはアメリカンウォールナット無垢材から、ベルトはグリーンとブラックからセレクトできます。
問い合わせ先
- モルテーニ東京
- 営業時間/11:00〜19:00
定休日/水曜・祝日
TEL:03-3400-3322
住所/東京都港区南青山6-4-6 Almost Blue B棟 1F