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モンテッソーリ教育の勉強をしています。

「モンテッソーリ教育教師養成講座2歳半ー6歳」2年間コースを履修し始めました。

念願叶って、モンテッソーリ教育を体系的に学び始めました。モンテッソーリ教育は、子どもには、自分を育てる力が備わっている、という「自己教育力」の存在が前提にある教育です。マリア・モンテッソーリという、イタリア初の女医さんが100年以上前(明治時代!)に考案したものです。

具体的には、モンテッソーリ教育の教師養成通信教育講座(2歳半〜6歳)という、2年間の講座を履修しています。通信なので好きな時間に書籍を読んだり、動画を見て真似したり、月に一つレポート提出があります。

夏には、実習を中心とした座学を含むスクーリングが8日間あります。朝から夕方までみっちりお勉強してきました。

モンテッソーリ教具「赤い棒」 MONTESSORI RED STICK

「赤い棒」は十進法を学ぶ前段階のもの。長さや重さの変化で子どもは感覚的に大きくなっていくことを体感します。

参加してる方は、全国各地・海外からの方もいらして、幼児保育の専門家が9割。残りの1割程度は、ご自分の育児を充実させたいお母様や、高齢者施設の方など色んな年齢の方が受講されてます。同級生は120名強、3クラスに分かれて演習しました。それぞれの目標をもって一緒に勉強をするのは、とても刺激になりました。

幼児教育を専門的に学んできたわけではないので、霧の中を進んでいるような感覚があります。全体を把握しながら学習を深掘りする現役幼稚園の先生たちとは全く違う次元。座学では、初めて聞く言葉や人物名がたくさん出てきます。

「構成三角形」というお仕事(モンテッソーリ教育では、活動のことを「お仕事」と呼びます)。等価とか、合同の概念を体感します。

演習では、生徒役も恥ずかしければ、先生役も全然出来ず。帰宅後に予習・復習したら、必死すぎて無言で生徒役の方を一目も見ないで、ひたすらやって見せるだけになってしまうなど、皆さんを驚かすこともありました。私自身は、指摘されるまで、自分が黙っていたことにさえ気がつきもしませんでした。

先生には

「幼児不在の提示、ですね。まずは慣れましょう」

と、ニッコリされました。慣れって大事です。

モンテッソーリ教育 洗濯のお仕事セット

「 洗濯のお仕事セット」洗濯板、使ったことないな。。

モンテッソーリ教育

「洗濯」のお仕事のこの時から、先生役として声に出してお喋りできるようになりました。その前は、恥ずかしいし家では無言で練習してるから声出てませんでした。生徒役をしてくださったMさんの微笑みが、緊張をほぐしてくれました。微笑みってすごい力があるのですね。

子ども達が、どうやって色々なことを「理解」していくのか知りたかった

そもそも、モンテッソーリ教育に出会ったのは、我が家の子どもたちが2歳半から6歳まで、日本モンテッソーリ教育綜合研究所付属「子どもの家」に通っていたのがきっかけ。その後、小3まで週一の小学部にも通ってました。

そこでは、毎日のように子どもの活動の様子を写真に収めてくれています。アルバムを見て、学期ごとに写真を購入するわけですが、我が子を「発見」するように毎回驚かされていました。なにかしら意図のある「道具」を一生懸命あつかっている、それは真剣な我が子の知らない姿が写し出されています。

montessori buruered stick

「赤い棒」より進んだ段階の「赤と青の棒」。当時3歳の息子が、3という抽象概念をすでに扱っている、ということを勉強した今は理解できるようになりました。

montessori blue red stick

当時4歳の娘も「赤と青の棒」を毎日のように扱っていました。そのお仕事に興味が湧く月齢が、子どもによって多少前後します。

構成三角形を、当時4歳の娘は一生懸命とりくんでいます。すごい。

構成三角形の第4の箱を教わってる当時5歳の娘。M先生とマンツーマン、贅沢です。

6歳までに脳の重さが大人と同じになる?!子どもは大人と同じことがしたい。

生まれたばかりの赤ちゃんの脳の重さは、350~400g 乳児期(生後8か月頃)に約2倍となり、6歳で大人の重量(1,200g~1,400g)の約90%となるそうです。なにがその重さの違いかといえば、神経細胞にある神経線維の発達具合だそう。神経細胞同士のつながりがスムーズになると、脳の命令を体の動きに伝えやすくなり、動きが洗練されます。

6歳までにどれだけ「頭の中で『やりたい!』と思ったイメージ通りに、自分の体をつかって、やりとげる経験=達成感」を経験できたか、がその子の人格形成に大きな影響を与える。というのは、脳の重さの変化にも見られるように科学的根拠があるのですね。

その大事な時期、0〜6歳にあらわれる「運動の敏感期」。(運動といっても体操のような大きな動きそのものが目的の活動ではなく、握ったり、つまんだり、絞ったり等の全般をさします)動きに興味があり、模倣期と重なります。子どもは、身近な大人がやっていることを真似したくて仕方がありません。それを上手に取り入れて行うのが「日常生活の練習」。

全自動洗濯機があるのに、なぜ洗濯板を使うのか?なぜ、わざわざカーペットの広げ方まで決まり(作法?)のようなものがあるのか?色々謎だったことが、スクーリングの演習をつうじて理解できました。

モンテッーリ教育の用具 「洗濯」のおしごと

頭でイメージしたように、自分の手を動かして、洗濯物を綺麗にしているのね!だから「日常生活の練習」では、洗濯板でを使うわけです。

モンテッソーリ教育は世界平和を目標としている?!

初年度分の全ての教具をひと通り終え、最後の演習は、7人グループで自由造形というものでした。

自由とは言っても、10進法の同じ法則で変化していく教具を用いるので、自然とペアリングやグレーディング、ソーティングの操作を組み合わせて行うことになります。

限られた時間で、幼稚園の先生主導でペアリングされてくのを見て、私も真似してみる。結論から言うと、私が沢山間違えて積んでいて、修正に時間がかかりました。で、どうしよっか?何作る?の段階になる。

「グレーディングで渦巻き作りたい」
と言うと、色別渦巻きが4つできたところで、あと1分。となりました。

「絶対、ひとつの大きなグレーディング渦巻きにしたい。」

と主張すると、みんなで必死に並べ、時間に。

なお、私が細かく整えてると、 「沢山間違えて、最後までこだわるタイプw」と、福岡から来た幼稚園の先生が言うと、皆さんが 「いるいる、クラスにそういう子」と、笑ってました。

で、できたのがコレ

montessori item

残り1分で一つにまとめた、さっきまで4つの渦巻きだった「大きな一つの渦巻き」

うちのグループのが、いっちばん素敵!と、確信して周りのグループの作品も見る。
・・・それが、どれも全然ちがって素敵なんです。

モンテッソーリ

ペアリングとカラーによるソーティングね!

モンテッソーリ教育の教具

「万博」的な造形物

「自分のが一番素敵って思ったでしょ?w それでいいんです。でも、他の人のも違う魅力や、考え方があっていいなぁ!て思いましたよね?これが、モンテッソーリなんですよ。」

と、先生が仰ってらしたこと、ストンと納得しました。

個性を丸ごとヨシとして伸ばす。

自主選択のみが人を育てる。

自立した人間同士は協調して、ともに活動できる。

という確信を得たグループ活動でした。

これから、レポートやら、幼児を観察して新しい演習作成もあります。

私個人は、「生まれてから死ぬまで、自立して生きるための住環境に必要なものはナニ?」という自主課題を持ち帰りました。近年、モンテッソーリ教育は、高齢者にも有効だと北欧で取り入れられているそうです。

勉強はつづきます。来年も8日間、また違う研修を受けられる!楽しみです。

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