身長156cmのインテリアエディターが「大人のための家具選び」をレポートする連載。
第4回も、ひとりがけソファーをご紹介します。ひとりがけソファーは、空間の主役になり、豊かな時間を演出してくれます。
ライフスタイルの変化にも柔軟に対応できるので、長く大切にできるものを選びたいですよね。
座ったときの心地よさ、立ち上がりやすさの両方を満たすというのが大前提。また、リラックスして座ったときの姿が美しく見えることも重要です。
今回は、スペイン人のアーティスト、デザイナーのハイメ・アジョンによる『ロオチェア(RO)』(¥390.960〜)をご紹介します。
遊び心たっぷりな彫刻的形状と、同色で風合い違いのファブリック2種使いの表情が豊かなロオチェア。
それでいて、座ると「おこもり感」のある二面性が魅力の大人気アイテムです。
日々の喧噪から離れ、自分自身に戻る時間と空間を作り出してくれる「ロオチェア」
同世代デザイナー、ハイメ・アジョンが「ロオチェア」に込めたメッセージ
“デザインは問題を解決します。もちろん耐久性も重要です。しかし何よりも、人が使うということを忘れてはいけません。デザインは、喜びを生み出さなくてはならないのです。” ― ハイメ・アジョン フリッツ・ハンセン公式HPより
物があふれると、やれ「ミニマムがいい」だの、「物よりこと」だの、何かを所有すること自体に罪悪感を感じさせる風潮のある現代。
自分らしい生活空間のつくり方を、時代の空気感に左右されること自体、奇妙なことだと思いませんか?
アートのような形状で、カラーリングの美しいロオチェアが日常の風景にあったら、朝起きるのも、帰宅するのもうれしくなるのでは。
座った姿も、独特のくびれで姿勢良く見えます。しかも座ると静寂に包まれるような、おこもり感があります。
ロオチェアの魅力を味わうなら、機能的でセンシュアルな5色展開のデザイナーセレクトカラーがおすすめ
ロオチェアは、ファッションコーディネートのように、テクスチャーの異なる2種のファブリックで張り分けられています。
ヨーロッパ有数のデザイン・テキスタイル・メーカー、クヴァドラ社のファブリックから、ハイメ・アジョン自身が選んだ組み合わせ。
ロオチェアをきっかけに、お部屋に上品なカラーを取り入れられたら素敵ですよね。
北欧デンマーク家具の代名詞、フリッツ・ハンセン は、タイムレスなデザインを生み出す高級ブランド
1872年に、家具職人のフリッツ・ハンセンによってデンマークで創業。
それ以来、有名デザイナーや建築家と共に、セブンチェアやスワンチェア、エッグチェアなどの数多くの名作を生み出しているブランド。
才能あふれる各時代の気鋭デザイナーと協働し、その高い要望に応えるクラフトマンシップが新たな名作を生み出し続けています。
2018年ミラノサローネでは、世界的に人気のある日本のデザインオフィス「 nendo(ネンド)」の新作も話題になりました。
【関連記事:名作北欧家具、フリッツ・ハンセンの『セブンチェア』の限定モデル(2017年)】
フリッツ・ハンセンの真製品への取り組み
2006年以降に生産された張り込みタイプの製品に、フリッツ・ハンセンの製品である証としてラベルを付けています。
フリッツ・ハンセンでは最高のサプライヤーから家具の張り地や部材を仕入れ、それらは熟練した職人により縫製、組み立てられています。
コピー製品の予防措置の一環として、フリッツ・ハンセンでは特殊な糸を織り込んだ茶色のラベルを張り込みタイプの製品に付けています。
この糸は、フリッツ・ハンセンが保有する特別な器具でのみ確認することができ、これによりオリジナルとコピーとの判別を容易にすることが可能になりました。
スペインの伝統とユーモアを併せ持つ、職人技術と創造性でハイブランドから子どもまで笑顔にするハイメ・アジョン
ハイメ・アジョンは、1974年マドリッド生まれのスペイン人アーティスト/デザイナーです。
マドリッドとパリで工業デザインを学んだ後、1997 年にはベネトンにより資金供給されたデザインとコミュニケーションのためのアカデミー「ファブリカ」に参加。
10代のころに没頭したスケードボードカルチャーやグラフィティアートも、今日の彼の詳細さと大胆さを併せ持ち、独創的な作品を創り出すベースになっているといえます。
陶器や家具、インテリアデザインやインスタレーションまで活動の領域は広く、リヤドロや、バカラ、スワロフスキーなどさまざまなブランドからも作品を発表しています。
遊び心のあるインスタ(#jaimehayon)も必見です。